三島山荘 1989 (個人別荘 群馬県長野原町)

【ユニークな学者の家】

学者村にあるこの家の施主は、理学博士で医学博士、初代南極越冬隊員という学者で、私の友人でも ある。
大酒飲みで遊びが大好き、特に山登りではエベレストにも行った。
大変ユニークな学者らしからぬ人物なのだが、一度論文作成になると集中し誰もそばに寄せつけない。
無茶とも言える要求が多かったが、なんとかまとまった。自分でもこの家なら住んでみたい。

 


Den 書斎

Kitchen キッチン

Living room 居間

【跳ね上げ階段付の書斎を持った山荘】

施主の最大の希望は、別荘を執筆活動の場にしたい、だった。
一風変わった要求は、執筆中は家族でも書斎に立ち入らせない,ということだった。
そのため、書斎を屋根裏に設け、執筆中は階段を跳橋のように電動チェーンブロックでつりあげる方式を 考えた。
これを提案すると、階段下でピンポンができる、と大喜びだった。
それからしばらくピンポン談 議、話しは横道を突き進んで行く。

別荘での生活を聞くと、庇下の空間がかなりの広さが必要になる。そこで長方形の建物の上に、大きな 方型屋根を45度回転させてかぶせた。この方法により、3ケ所の広い軒下スペースができる。
そこを用途に合わせて、ポーチ、サービスヤード、ピクニックテラスにあてた。
この地域はキツツキの被害が多いため、インドネシアから鉄木のシングルを輸入し、屋根、壁を被った。

名称: 三島山荘
用途: 個人別荘?新築
場所: 群馬県長野原町
構造: 木造2階建
敷地面積: 1,546m2
延床面積: 169m2
施工: 軽井沢建設株式会社