青山邸1989 (2世帯住宅?東京都大田区 )

【光りの井戸の底にガジュマルを植えた家】

古い邸宅を壊しそこを分割分譲した敷地で、近い将来隣家が接近して建ち、十分な採光が得られなくなる可能性がある。また窓にも目隠しが必要になるだろう。そこで建物の真ん中に吹抜けの光りの井戸を設けた。
この光りの井戸の底に、成長の早いガジュマルを植えた。?住まい手はこの光りの井戸を巡りながら生活する。

 

”光りの井戸”

夫婦と両親のための住宅。1階を両親、2〜3階に夫婦と子供達にした。
敷地は大きな屋敷後を分割分譲した土地で、隣地は空き地だがすぐ家が建つと予想される。
隣家も接近した3階建てが予想され、プライバシーと採光をどのようにして両立させるか、が課題だった。

その解決方法として、建物の中央に光りの井戸を設置してこの光りの井戸から光りを取込む方法にした。
外周壁の窓は補助光と通風のためで、将来隣家が接近したらフイルムで目隠しをする。
建物の中心に吹き抜け空間があるため、部屋はドーナッツ状になり、入口も出口もないグルグル巡る導線ができた。

この光りの井戸の底である1階にはガジュマルを植えた。
数年後にはどの階からもガジュマルが楽しめ るようになる。
各階を一つの空間として感じるための連結装置の役割でもある。

 
名称: 青山邸
用途: 2世帯住宅
場所: 東京都目黒区
構造: RC造2階建
敷地面積: 196m2
延床面積: 293m2
施工: 株式会社中野組